ラジカルイメージ

ラジカル塗料とは?

外壁や屋根の塗り替えを検討し、塗装会社に見積もりをもらい「ラジカル塗料」を提案されて検討してる方も多いと思います。説明を受けたけど、難しくてよく分からないという方に詳しく説明していきます。

「ラジカル塗料」・・・正確にはラジカル制御型の酸化チタンを使用した塗料のことで「ラジカル制御型塗料」といいます。

そもそも「ラジカル」とは?

ラジカルイメージ

外壁の劣化の事を「ラジカル」と言います。

顔料の主成分である「酸化チタン」。酸化チタンは、下地の色を覆い隠す力を高め、高い発色力、均一に分散する性質などを併せ持つため、塗料には欠かせない顔料です。

その「酸化チタン」と酸素や水・太陽光の紫外線などが反応することで発生する劣化因子の事を「ラジカル」と言います。

その「ラジカル」が発生することで塗料の樹脂や有機顔料はどんどん劣化していき、塗膜が薄くなっていきます。塗膜が薄くなると色褪せや、外壁を触ったときに手に白い粉がつくチョーキング現象を引き起こします。チョーキング現象は、塗料が劣化し、粉状になってしまう現象です。

簡単に言えば、塗膜が劣化する原因は、この「ラジカル」の発生が原因になっています。

ラジカル制御型塗料のここがすごい!

外壁の劣化の原因ラジカルの発生を遅らせてくれる「ラジカル塗料」。どんなメリットがあるのか解説します。

高耐候性

紫外線による塗膜劣化対策としてラジカル制御 技術により、従来のシリコングレードを超える非常にすぐれた耐久性があり、チョーキング・色褪せに効果があります。

高光沢

すぐれた高光沢を実現。美しい外観が得られます。落ち着きのある3分艶・艶消しなど、艶の調整も可能です。

防藻・防かび性

防藻・防かび機能を有しています。

低汚染性

親水化技術により、汚れ・汚染・雨だれなどから建物を守ります。

コストパフォーマンス

他の塗料と比べると値段は高くなりますが、高い耐候性があるので耐候年数✕金額からお得といえます。

以上のように一般的な塗料にプラスされた機能性のあるラジカル制御型塗料。少しお値段は高くなりますが、外壁の劣化を遅らせてくれ、汚れにも強いことがわかります。


ラジカル塗料とほかの塗料の比較

ラジカル塗料以外では、「シリコン塗料」「フッ素塗料」「ウレタン樹脂塗料」「アクリル塗料」「無機塗料」のような種類の塗料があります。

シリコン塗料

シリコン塗料は耐用年数10〜15年と言われており、シリコン系やアクリルシリコン系の合成樹脂が主成分で、汚れが付きにくく機能性や耐久性にも優れています。現在の外壁塗装では定番といえる塗料です。

フッ素塗料

フッ素塗料は耐用年数が10〜15年と言われており蛍石を原料とし、フッ素樹脂が配合されている塗料のことです。耐久性が高く汚れが付きにくいため外壁の美観を保つことができます。また耐熱性・耐候性にも優れているので特殊な気候の地域でも活躍します。最近の外壁塗装でもスタンダードになりつつある塗料です。

ウレタン樹脂

ウレタン樹脂は耐用年数が8〜10年と言われており、ウレタン樹脂を主成分とした塗料で密着性や弾性に優れています。シリコン樹脂塗料が登場するまでは外壁塗装といえばウレタン樹脂塗料でしたが、現在は需要が少なくなってきています。

アクリル塗料

アクリル塗料は耐用年数が5〜7年と言われており、アクリル樹脂を主成分とした塗料。値段が安く、発色が良いのが特徴ですが基本的に耐候性があまり高くなく、こまめな塗替えを考えている方やDIYをする方におすすめの塗料です。

無機塗料

無機塗料はセラミック・ケイ素・レンガ・ガラス・タイルなどの無機物を主成分とし、無機物の優れた耐久性を持ち合わせた塗料のことです。とにかく寿命が長いのが特徴で、紫外線などによる劣化が起こりにくく燃えにくいため、使う種類にもよりますが耐久年数は20〜30年と言われています。

ラジカル塗料の2つのデメリット

①耐用年数の実績が不明

ラジカル御製型塗料の耐用年数が12~15年と言われてはいますが、最初の販売が2010年代のため実際にその年数を耐えるかの正しい判断をできないと言えないというのが事実です。日本とは言っても北海道と沖縄では大きく気候が違うように、雪が多い・暑い・湿気があるなど、その土地の特徴もあります。そういった気候にも順応できるのかも、今のところは不明な点です。

②カラーが限られる

ラジカル塗料は高耐候酸化チタンが主成分で顔料は白色です。そのため、ブラックやネイビーなど濃い色にラジカル塗料を塗装してしまうとラジカル抑制効果を発揮できないというデメリットがあります。定番のシリコン塗料と比べると製品の数が少なく、限られた塗料から選ぶことになるため、お客様の建物に合わないということもあります。

従来のシリコングレードを超えたラジカル制御塗料?

日本最大手の塗料メーカー2社が、劣化因子ラジカルを制御する技術を開発。それによって従来のシリコン樹脂塗料を超えた高耐候塗料が開発されました。すなわち、高級塗料のフッ素樹脂塗料の次に高耐候の塗料に位置づけされることとなったのです。

 ラジカルを制御した塗料!

プレミアムシリコン塗缶

日本ペイントのパーフェクトシリーズ

ラジカル制御形塗料の元祖!高耐候酸化チタンと光安定剤を配合することでラジカルを抑制して強靭な塗膜を作り出しました。詳しくはこちら【パーフェクトシリーズ

エスケー化研のプレミアムシリコン

ラジカルをトリプルガード!高緻密無機シールド層と高緻密有機シールド層と超耐候形特殊ハイブリッドシリコン樹脂の3つの効果でラジカルを制御しました。詳しくはこちら【プレミアムシリコン

ラジカル制御形塗料まとめ

いかがでしたか?難しい話しでしたね。

簡単に言うと高級塗料のフッ素樹脂よりは下だけど、そんなに高価じゃない塗料。

むしろ従来のシリコン樹脂塗料と大差ない価格で施工できる高機能塗料ってことですね♪

2010年代の発売からあまり年数が経っていないため、まだまだ認知度は低く使った事のない施工店さんも多いのでは?

株式会社カラーズペイントは「ラジカル制御形塗料」を使い慣れていますのでお見積の際にお気軽にお申しつけ下さい!

その他にも、ご不明な点など御座いましたらお問合せください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

この記事を書いた人Wrote this article

Sou Kikuya

Sou Kikuya 男性

苫小牧市沼ノ端出身。ニックネーム「ボス」1児のパパで株式会社カラーズペイントの代表取締役。中学校卒業後すぐに塗装業界に入り、現在も塗装職人として現場で活躍中。住宅塗装は「みんなに観られる、形に残る」すなわち、作品を作るプロのアーティストです。プロとしての誇りを持っている「ボス」に塗装のことならなんでも聞いてください!

TOP